Shure V15TypeⅢのwood化

Shure V15TypeⅢのwood化の依頼に今回はレッドローズウッドでの指定が有り加工してみました。
今回のカートリッジは白文字カートリッジ、最初期ではないのですが、人気が有ります。

V15TypeⅢ白文字改作前
V15TypeⅢ白文字改作前

レッドローズウッドは加工はしやすいのですが粉末上の真っ赤な切り粉が沢山飛びますので防塵マスクが必要です。

現状のローズウッドのウッドカバーとの音の違いは明らかにあるのですが、好みの問題もありどちらが優れているかは答えは出ません。レンジ的にはローズウッドの方が広いように聴こえますが、音の芯の出方はレッドローズウッドの方がしっかりしているように感じました。

レッドローズウッドV15TypeⅢ用
レッドローズウッドV15TypeⅢ用
レッドローズウッドV15TypeⅢ用

旧作スピーカー

スピーカーを盛んにテスト製作していたころの音の確認がしたくて工房のログハウス物置?を整理して数セットひっぱりだしました。

今回はバスレフタイプだけ出して聴いてみました。

10センチバスレフスピーカー 欅、パイン
FE103Sol 欅バスレフスピーカー
FE83En 米ツガダブルバスレフ

それぞれに特徴が有り聴き手の興味を引きます。

フロントバッフルが欅その他をパイン集成材で作った箱と全て欅で作った箱、同じユニットで聴いてみると全体の音はやはりパイン集成材の方が甘く全て欅材の方が締まり低域のクリアさなど優れているように思いますが、ゆったりとした盤を聴くにはパイン集成材も在りかと思います。

米ツガを使ったダブルバスレフは8センチユニット仕様。バスレフポートを同一材で作った角型ポートにしています。最初はこの画像のFe83Enで聴き、のちにアルミコーンのユニットで聴いてみました。

思った以上の表現力が有り、以前聴いていた印象と違っています。アルミコーンに替えるとそれ以上に低域も感じられてメタル臭さよりより一層8センチとは思えない音楽を聞かせてくれました。

V15type Ⅰカバー仕様woodカバー

最初に紫檀で上記woodカバーを製作し出音の確認と作業性の確認も済みEADレコードにて限定数販売の形でしたが、その後一部のユーザーから継続的に製作販売してくれないかとの要望が有り、材質を変えての試作、試聴を繰り返しました。

特に元々のV15type 1とカートリッジ本体の幅の同じM44,V15type2,M75,M91も内部構造(仕込み角度)の変更加工が出来れば装着可能なので、其方も合わせて試作しました。

画像はM44Gの本体をプラカバーから外してそれぞれの樹種に仮組して試聴しています。
針は中電の互換針N-44HG、woodヘッドシェル桑を使用しています。

それぞれが特徴を持って居て新たな戦力となってくれそうです。

V15type1仕様woodカバー 紫檀
V15type1仕様woodカバー レッドローズウッド
V15type1仕様woodカバー 神代欅

スタイラスによる音の変化

中電MG36用楕円針
ボロンカンチレバーラインコンタクト針
サファイアカンチレバー

試したのは中電製MG36woodに装着のアルミカンチレバー楕円針、同じく中電製MG36woodに装着のボロンカンチレバーラインコンタクト針、ShureV15 typeⅡレッドローズウッドカバーにサファイアカンチレバーSAS針。

画像は実体顕微鏡にて各々針先をとらえた物。このテストをする前には中電楕円針のMG36woodで十分に心地好い音楽を味わえていましたが、ラインコンタクトに替えてみると音の収束力が高まり高域から低域迄クリアな音源の競演が感じられるようになりました。

サファイアカンチレバーのV15に至っては更に余分な音?が無くなりより一層芯のくっきり出る再生になりました。当たり前と言われればその通りですが、実際に体験してみないとこの違いは理解できないと思うとともに、MMでグルーブ感を損なわずにこれほど素晴らしい音楽再生を体験させて下さった方に感謝、感謝です。

因みにMG36woodのカバー材質は小笠原桑、シェルは脂松oodシェル。他方V15はカーボンヘッドシェルリード線はオリジナルを使用しています。

新作woodヘッドシェル

カートリッジのプラカバーをwood化する中でユーザー様から樹種の提案が有り試作してみました。

結果は素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれたと大喜びで追加の制作依頼と材料も取り寄せて提供してくださいました。

そこで今回はヘッドシェルの製作をしました。結果は、これ又明るい上に艶っぽさが載る上々の結果を出してくれました。

アフリカンローズウッドと言って居ますが、紅紫檀とも受け取れます。

新たにwoodカバーの仲間

ShureのV15typeⅠのプラスティックカバーの仕様を模したwoodカバーを製作いたしました。
出案者はEADのヨウゾウさん。

仕上がりの薄さ故割れ多数!加工方法に問題ありで何とかクリアしなければと試行錯誤。
製作途中の見本も含めてヨウゾウさんと工房で視聴、明らかに結果が違うサンプルの中からベストな加工品を選びました。今回は製品としては少量ですが面白い物に仕上がっています。

後日ユーザーの方から別材で試作して欲しいと連絡を受けそちらの材でも加工試聴しました。
システムによりかなりの違いが出ますが、どちらも結果は流石メーカーの技術人が作り出した意味のある姿と思いました。

V15type2紫檀カバー・サファイア針・カーボンヘッドシェル
V15type1用wood紅紫檀・牛殺し・黒檀ヘッドシェル

聴き比べ

新たな44woodの販売前に最適化された他の仕様との聴き比べを実践しました。
従来からの流れから、カモメ44wood神代欅+牛殺し針+黒柿ヘッドシェル:MG36wood小笠原桑+ラインコンタクト針+肥松ヘッドシェル:新作紫檀V15typeⅡwood+サファイアsas針+カーボンシェル。

ずいぶん贅沢なMMカートリッジの競演です。

特筆すべきはラインコンタクト針のMG36woodとサファイヤsas針のV15typeⅡの素晴らしさ‼️無駄な音が混じらずクリアなので、各楽器の音が聴き分けられるのです。

この体験はやはり実際に聴いて見ないと判りません。

牛殺し針の44woodでも十分にリスニング出来るのですが、この差はいかんし難いようです。

44wood神代欅、黒柿ヘッドシェル、牛殺し針
MG36wood小笠原桑、肥松ヘッドシェル、ラインコンタクト針
V15typeⅡ紫檀wood、サファイヤsas針、カーボンヘッドシェル

今日のリスニング

レコードはChuck Mangione、44wood神代欅に黒柿のwood ヘッドシェルで聴いて居ます。MG36woodと比較すると音圧は若干落ちますが、小気味良い再生をしてくれて居ます。

中電MG36シリーズ、Koike Linesリード線試聴会

4月19日DJバー八王子SHeL TeRにて開催されました。
木こりもMG36woodをカスタマイズ品として参考展示させていただきました。

会も終盤に差し掛かったころ中電の斎藤社長が折角カスタマイズ品のMG36woodが来ているので試聴してみましょうよ!とご提案いただき参加の皆さんに聴いていただける運びとなりました。
結果は上々で、明らかにレベルアップした音楽再生を体験していただくことが出来ました。

又、斎藤社長からはMMカートリッジへのこだわり等、普段お聞きできないエピソード等ご披露いただきとても有意義な時間を過ごさせていただきました。

MG3675オリジナルカートリッジ
ノブ加工後MG36woodに取り付け

屋久杉垂撥

板材に加工して有った屋久杉の片割れ、すべて木目に特徴が有るので垂撥を作りました。

サイズ的にはどちらのご家庭でも使い勝手の良い905ミリの長さ、花掛けもいろいろ選べそうです。